田中文照堂 五代目店主

印章彫刻技術の見本の制作

田中文照堂です。

京都は、昼間は少しずつ暖かいと感じる日も増え、春が来るのを実感しております。
さて、弊店ではお客様のご注文に応じた「手彫り印鑑」を製作している都合上、「完成品の写真」や「製作段階の写真」をHP上に掲載することが難しい・・と以前に日記に書きました。

京都市より拝受した「未来の名匠」の受賞作品や、「手彫り印鑑の製作工程」の写真はトップページに掲載しているのですが、それ以外の「手彫り印鑑」の写真は殆ど掲載出来ておりません。
毎日手彫り印鑑を製作し、お客様のご要望にお応えするべく試行錯誤も多く、難しい課題をクリアしていく作業を数え切れないくらいこなしており、技術的には自信もあるのですが、それを披露する場所がないのが現状です。

それならば、HP掲載用に少し難しい印鑑の製作をしてみよう・・と少し前からHP掲載用の印鑑製作を密かに開始しておりました。
素材は象牙の15mm丸です。
象牙を使用した理由は、単に「一番硬く、難しい素材」だからです。
象牙彫刻には「切れる印刀」と「彫刻技術」が必要で、彫刻した象牙の印鑑をお見せする事は、印章彫刻の初めの一歩である「印刀を研ぐ技術」から始まる【自身の持ちうる全ての印章彫刻技術を披露する事】と同等だと考えているからです。

図案を考察し、HPに掲載しております「手彫り印鑑の製作工程」に沿って作業を進め、完成後に写真を掲載予定でしたが、思うことがあり(後述)、途中写真を掲載することにしました。
製作途中の写真です。

カメラ性能の限界で接写が難しく、露出が分からないので複数枚掲載致します。
象牙印鑑象牙印鑑2象牙印鑑3

彫刻の作業、分野的には「密刻」に属すると思いますので、目盛り付きの画像も掲載致します。
目盛りは通常の定規、1目盛りは「1mm」です。
象牙印鑑4象牙印鑑5

先述の思うことがあり・・と言うのは、パッと完成写真を掲載するだけでは、「本当に手彫りしたのか?」「機械で彫ったのでは?」などの疑問に対し、「手彫りの証拠」が残らないと判断した為です。
弊店の「手彫り印鑑」は「100%手彫り」ですが、そうでないお店が多いのが現状です。
パソコンなどのデジタル機器でネット上の画像や手持ちの書籍、文献の良さそうな画像、図柄を彫刻機に取り込み、スタートボタンを押せば、図柄通りの印鑑が自動的に完成し(「機械彫り」)、そこに悪意を持って手彫り風なアレンジをすれば(悪意のある「手仕上げ」)、一見手彫り風な印鑑が完成します。
そういった印鑑ではないと証明するには、上記の「手彫り風機械彫り印鑑」では絶対に出来ない写真を掲載するのが一番単純かつ明快な回答だと判断しました。
「機械彫り」や「手仕上げ」の印鑑で「絶対に出来ない」のは、「その製作途中の写真を掲載すること」です。
「機械彫り」や「手仕上げ」の印鑑製作は「新品の印材を一旦機械にセット」してしまえば、完成まで取り出すことが出来ません。
仮に取り出したとしても、その製作途中の印面には「図柄の下書き」は絶対にありません。

「100%手彫りの証明」の為の長文、写真掲載となりました。
「当たり前のこと」を証明しなくてはいけない、難しい世の中になった・・とも感じております。
お読みいただき、ありがとうございました。

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田中文照堂 五代目店主

田中文照堂 五代目店主
田中文照堂 五代目店主

田中文照堂、五代目の田中大晴と申します。 弊店のページをご覧いただき、本当にありがとうございます。 京印章の世界は奥が深く、先輩職人を見ながら切磋琢磨の毎日です。 皆様に良い印章をお届けできますように、より一層の努力をしていくつもりでおります。
田中文照堂をよろしくお願いいたします。

・神戸大学大学院修士課程修了(工学部)
・国家検定【一級印章彫刻技能士】
・京都市認定【未来の名匠】(平成29年度認定)
京都府印章業協同組合指定【京印章制作士
京都府印章業協同組合理事

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